ワインを定期的に届けてくれるサブスクサービスは、店によって全然特徴が違います。
選び方や注意点について記事書いてます
→「お店によって特徴が全然違う!?定期的にワインが届くサブスクを紹介」

その名の通り、バラのような美しい色味が華やかな印象のロゼワイン。
赤ワイン、白ワインと比べると、お店に並ぶ数も少ないので、
まだまだ馴染みのないワインで、お肉に合うのか、魚に合うのか、
どんな料理と合うのかわからない、という方が多いのではないでしょうか?
実はロゼワインは、その特性から、幅広い料理との組み合わせが可能な万能ワインなんです!
今回は、ロゼワインと合う料理の特徴や、具体的なペアリング例を紹介します。
ロゼはどんな料理にも合うオールラウンダー

そもそも、ロゼワインとはどんなワインなのでしょうか。
かわいらしいピンク色なので、ロゼと言えば「甘口」
というイメージを持つ方が多いかもしれません。
ですが、実際はロゼワインにも「辛口」のワインがあり、
最近では高級レストランでも、ロゼワインのラインナップが増えてきています。
赤ワインと白ワインの両方の特徴を持ち合わせているロゼワインは、どんな料理にも合います。
お肉料理や魚料理、野菜やデザート、
エスニックやカレーなどのスパイシーな料理とも相性が良いので、
合わない料理の方が少ないくらい、とても優秀なワインです。
ロゼワインと相性の良い料理
赤ワインは常温で楽しむのが基本ですが、
ロゼワインは冷やして楽しむ事のできるワインです。
ワインは、冷やすことで酸味が際立ち、清涼感も増します。
ドライな飲み口なので、中華や唐揚げと合わせると、口の中の油っぽさがさっぱりして、
どんどん食が進みます。
白ワインに似た清涼感のおかげで、魚介はもちろん、
カプレーゼなど、野菜を使った前菜とも相性が良いです。
一方で、ロゼは赤ワインにも似た風味も持ち合わせているので、
生ハムや、ひき肉を使ったラザニアなど、肉料理にもバッチリ合います。
まさに食中酒に最適ですね!
ロゼは赤と白の両方の特徴を持つ
では、なぜ、ロゼワインは、幅広い料理と合わせる事ができるのでしょうか。
それは、ロゼワインが、赤ワインと白ワイン、両方の特性を取り入れられる、
特有の製法で造られているからです。
理由はロゼの製法にあり
ロゼワインはロゼ専用のブドウがある訳ではなく、
赤ワインを造る「黒ブドウ」、白ワインを造る「白ブドウ」を単体で使ったり
2種類をブレンドしたりして造られます。
その製法も様々で、製法によって赤ワインの特徴が強く出たり、
白ワインに似た特徴を持ったりするのです。
特にメジャーな製法は「セニエ法」「直接圧搾法」の2つになります。
セニエ法
黒ブドウを使って、赤ワインと似た製法で造ります。
赤ワインと異なり、醸造の途中で果汁のみを取り出して発酵する事で
より渋みが少なく、すっきりとしたワインに仕上がります。
濃いめの色のものが多く、味わいも赤ワインに似た、
芳醇で果実感のしっかりしたものが多くなります。
直接圧搾法
赤ブドウを使って、白ワインに似た製法で醸造します。
果汁とその他の部分を分けて発酵するので、白ワインに似た爽やかで、すっきりとした
印象のものが多くなります。
色味も、淡いピンクや薄いサーモン色のものが多いです。
ロゼワインは、このように、赤ワインと白ワイン、両方の原料や製法を取り入れることで、
両方の特徴を兼ね備えたワインに仕上がります。
ロゼワインの製法は、過去の記事でも詳しく紹介しています。
より深くロゼワインを知りたい方は、こちらも確認してみてください!
ワインの赤、白、ロゼの違いは何?色以外にも違う各ワインの特徴は?
マリアージュを知っておくとさらにマッチした組み合わせが選べる
ロゼワインの特徴を掴んでもらったところで、
いよいよお料理との組み合わせについて、紹介させていただきます。
基本的になんでも合うロゼですが、「マリアージュ」という考え方について知っておくと、
よりペアリングを成功させる事ができます。
マリアージュとは?
マリアージュはフランス語で「結婚」や「組み合わせ」などの意味を持つ単語で、
ワインの世界では『料理とワインの相性が良い』という意味合いで使われます。
同じような単語である「ペアリング」は、ワインと料理を合わせる行為そのものを意味するので、
ワインと料理のマリアージュは、ペアリングによって生まれる、という事になります。
マリアージュの基本
ワインと料理のマリアージュの生み出し方には、いくつかのポイントがあります。
- ・国や地方を合わせる
- ・色味(濃度)を合わせる
- ・料理とワインの格を合わせる
- ・同じ風味で合わせる
- ・反対方向の風味で合わせる
このポイントを当てはめて、ロゼワインに合う料理を考えてみましょう!
国や地方を合わせる→産地から考えてみる

芋焼酎がさつま揚げと相性が良いように、
ワインもその土地の料理と合わせると、ペアリングが成功する確率が高いです。
例えば、冒頭で触れた、ロゼの有名な生産地であるプロヴァンス地方は、
地中海で獲れた海の幸、太陽をたくさん浴びた夏野菜、ハーブをふんだんに使用した料理が有名です。
プロヴァンス料理として有名な「ブイヤベース」は、魚介類を香味野菜で煮込んでいて、ロゼワインと相性抜群です。
この他にも、山梨県甲州地方のロゼワインには、
地元のブランドサーモンである「甲斐サーモン」を合わせたり、
ロゼワインの産地から、合わせる料理を探してみるのもおすすめですよ。
色味(濃度)を合わせる
ペアリングの基本に、ワインと食材の色味、色の濃度を合わせるという考え方があり、
これがロゼワインにも応用できます。
- 薄ピンクや薄いサーモン色・・・生ハム、エビ、イカ、アジ、紅しょうが
- 濃いチェリーやレンガ色・・コンビーフ、マグロ、トマト
このように、ワインの色味と食材の色の濃さを合わせると、
簡単にペアリングが上手くいきますよ!
料理とワインの格を合わせる
料理とワインの値段を合わせる方法も、メジャーなペアリング方法です。
仕込みや調理に時間をかけた料理は複雑で奥行きのある味わいのものが多い傾向ですので、
同じく、長い間熟成されたワインや、ランクの高いワインを選ぶことで
自然と風味が調和しやすくなります。
レストランに置いてあるワインのランクがそのお店の料理の価格と比例するのは、この為ですね。
自宅で楽しむ際、ローストビーフなどの手前のかかる料理とロゼワインを楽しむのであれば、
価格帯もいつもよりワンランク上げてみると良いかもしれません。
味の調和ももちろんですが、雰囲気でより美味しく感じるという効果も絶大です!
同じ風味で合わせる
こちらもペアリングの基本的な考え方となりますが、
ワインの香りと料理の風味を同じ方向に向けると、調和しやすくなります。
例えば、合わせたいロゼの主体となる香りが柑橘系の香りであれば、
レモンソースを使った魚のムニエルやチキンソテーを合わせたり、
ハーブやスパイスを感じる香りであれば、パクチーや香辛料を多く使う
タイやベトナムなどのエスニック料理がよく合います。
ロゼワインは、全体的に程よい酸味とフルーティーさを持つものが多いので、
この前提に則って、いつもの豚の角煮を、梅干しを加えた梅風味の角煮にしてみたり、
サラダやカルパッチョの仕上げにバルサミコ酢を使ってみるのもおすすめです!
このように、先に飲みたいワインが決まっている場合も、
ソースや調味料を合わせる事で調和しやすくなるので、ぜひ参考にしてみてください。
反対方向の風味で合わせる
少し上級者向けですが、先ほどの同じ方向の風味と合わせる方法とは真逆で、
反対方向の風味を合わせて、足りていない風味を補完しあう事で、
マリアージュを成功させる方法もあります。
例えば、甘めのロゼワインと塩気の強い生ハム、
辛口で清涼感のあるロゼワインと甘みとコクのある酢豚、というような具合です。
難易度の高い考え方ですが、自分好みの組み合わせを見つけると、とても嬉しいし、
もっとワインが楽しくなります。
ちなみに、私は甘口のロゼワインとブルーチーズの組み合わせがとても好きです!
反対方向の組み合わせも、ぜひ挑戦してみてくださいね。
おすすめロゼとペアリングのレシピ
最後に、おすすめのロゼワインと、そのワインに合う料理のレシピを3つ紹介します!
こちらもぜひ参考にしてみてください。
イエローテイル ピンクモスカート×桃のカプレーゼ

カセラ イエローテイル スウィートコレクション ピンクモスカート 750ml
まずは量販店や各地のスーパーでお目にかかりやすい、イエローテイルのロゼワイン「ピンクモスカート」をおすすめします。
このワインはほのかに甘みを感じられる、とても飲みやすいロゼワインで、
同じく甘みのあるフルーツ×チーズのカプレーゼは相性抜群です。
今回は色味と味の方向(甘み)を合わせた、桃のカプレーゼを紹介します。
フルーツは桃に限らず、イチジクやイチゴなど、甘味と酸味の感じられるものであれば、
ほぼ間違いなく合います。仕上げにバジルを添えると、より風味豊かになり
ロゼとの相性が良くなります。

桃のカプレーゼの作り方
1、桃は皮を剥き、食べやすい大きさにスライスする。モッツァレラチーズも2~3mmにスライスする。
(どちらも三日月型に揃えると盛り付けがしやすくなります)
2、お皿に並べ、塩とブラックペッパーを少々、仕上げにオリーブオイル、バジルを添えて完成!
カラフリア×魚介のカルパッチョ

イタリア、プーリア地方の「トルマレスカ カラフリア」は、
世界のベストロゼ15選にも選ばれたことのある、ロゼワインです。
スッキリとした酸味と果実味で、比較的さっぱりめの味わいに合わせて、
お料理は魚介のカルパッチョをセレクトしてみました。
ホタテなど淡白なものももちろんですが、
比較的タンニンが残っていて渋みもあるワインなので、
ブリやマグロなど、脂の乗った魚介まで、幅広く合わせる事が出来ますよ。
本場っぽくディルやバジルを乗せて爽やかに仕上げると、
ロゼとの相性が更に良くなっておすすめです。

ブリのカルパッチョの作り方
1、ブリが柵の場合は1㎝幅に削ぎ切りする。
2、レモン大さじ1/2、オリーブオイル大さじ1、塩少々、おろしにんにく少々を混ぜ合わせる
3、お皿にブリを並べ、2のドレッシングを回しかけ、仕上げにハーブを添えて完成。
グレネリー・ロゼ・ド・メイ×鴨のロースト

ロゼワイン 南アフリカ グレネリー ロゼ ド メイ 2021 750ml
こちらは日本にのみ輸出を許されている、比較的珍しいロゼです。
シラー100%の辛口で、しっかりとした果実感に少しスパイシーさも感じさせてくれる、
すっきりドライなロゼです。
こちらは、鴨肉専門店でいただいたのですが、スパイシーな香りが
鴨の特有の臭みを昇華してくれて、とても相性が良かったです!
これはマリアージュの考え方で言うと、反対方向の合わせ方かもしれません。
ロゼワインはジビエにも合わせやすいので、本当に万能ですよね。

鴨のローストの作り方
1、鴨の胸肉は皮や脂などを除く下ごしらえをする。
2、中火のフライパンに油をひき、各面の表に焼き色が付くまで焼く。
3、表面が焼けたら、皮目を下にして中火で3〜5分蒸し焼きに。裏返してまた3分程度火を入れる。蓋をして、表と裏を更に約5分ずつ蒸し焼きに。
4、醤油、料理酒、みりん100mlずつ、水40mlを鍋で加熱。沸騰したら、3を入れ、弱火で5分加熱。その後、火を止めて30分ほど置いておく。
5、鍋から取り出し、お好みの幅にカットしたら完成。
ロゼワインでお洒落に乾杯しよう!
ロゼワインって、甘口で料理と合わせにくいイメージを持たれていた方が
多いかと思うのですが、実は甘口だけでなく、いろんな味のバリエーションがあり、
赤ワインと白ワインのいいとこ取りで、和洋中どんな料理にも合わせられるという、
とっても優秀なワインなんです!
ロゼワインの奥深い世界を堪能していただき、もっとワインを楽しんでいただきたいです。
この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
ワインを定期的に届けてくれるサブスクサービスは、店によって全然特徴が違います。
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