ワインの知識

ワイン発祥の地はフランスじゃない!?ワインが世界に広がったルーツをご紹介!

ワインといえばフランスが有名なこともあり、ワイン発祥の地はフランスだろうと思っていませんか?

ただ、ワインのラベルを見てみるといろんな産地のものがあることがわかりますし、日本だってワイン作りしているところはあります。

そこで、ワインの発祥を調べてみることにしました。

ワイン発祥の地

ワインは『ジョージア(グルジア)』で生まれたと言われています。

フランスではないのですね。

日本ではもともと「グルジア」と読んでいましたが、2015年4月からはジョージアを使用するようになったそうです。

 

世界に広がったルーツは?

そのルーツに迫ります。

まず、約8000年以上も前にコーカサス山脈周辺のエリアで飲まれていた所から始まります。

それから、現在のレバノン周辺に住んでいたフェニキア人によりまずはギリシャに伝えられます。

レバノンギリシャ

そして紀元前600年頃になります。

ワインの技術を持った1部のギリシャ人が、南フランス・マルセイユ地方に移り住むことになります。

それによりフランスでもワイン造りが始まるのです。

ギリシャ→南フランス・マルセイユ

同じ頃、ヨーロッパで絶大な勢力を握っていたローマ帝国が現れます。

権力により各地でワイン造りが広まっていきました。

ローマ帝国各地

その後、フランスワインの銘醸地にも、徐々にブドウ栽培とワイン造りが伝わっていきました。

ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュなどがそれにあたります。

しばらくして、キリスト教が中心の時代になり、政治や人々の生活にもキリスト教が深く関わります。

ワインは「キリストの血」とされ、神聖で貴重なものでした。

当時は、学校や研究所がなかったため、教会や修道院がその役割を果たしていたようです。

キリスト教徒達が、ブドウを育てたり、技術を研究したりと、ワイン造にりに心血を注いでいました。

なんといっても「キリストの血」と言われていただけに、キリスト様の為にと皆真剣だったのではないでしょうか。

各地キリスト教徒

オランダとの貿易でビンやコルク栓を入手します。

それにより今のスタイルに近い形になり、保存や持ち運びが簡単になりました。

それから、さまざまな貿易や交流により、世界や私たち日本にもワインが広がりました。

キリスト教世界(日本)

ジョージアから世界を巡って日本に

ワインが日本史に登場するのは室町時代後期のことです。

スペインやポルトガルから伝わってきたとされています。

室町時代といえば、西暦1336年から1573年までの237年間の時代を指します。

後期と言うと、織田信長が出てくる時代です。

1549年7月、キリスト教を日本に広めるため、フランシスコザビエルが鹿児島に上陸します。

彼が、その土地の大名達にワインを献上することでキリスト教を広める許可を得ようとしました。

そのため、各地の大名にもワインの存在が知れることになります。

ですが、庶民にはそれほど広がらず、明治後期まで国内の製造にはいたらなかったそうです。

日本ワインはじまりの地は「山梨県」と言われています。

明治初期に勝沼の2人の青年がフランスで学んだワインの醸造技術を元に広めました。

ちなみに代表的な日本ワインの原料の甲州種ブドウは、ワイン発祥の地であるコーカサス地方の品種です。

ジョージアからこうして日本にワインが広まったんですね。

日本ワインの誇り「山梨ワイン」が誕生したルーツとおすすめを紹介

 

ジョージアってどんな国?

ワイン発祥の地であるジョージアは、一体どんな国なのでしょうか。

北はロシア、南はトルコ、東はアゼルバイジャンなどに隣接している場所にあります。

シルクロードの要所として栄えた東欧の南コーカサス地方の小さな国です。

ソ連時代には連邦に参加していましたが、国としては1991年に共和国として独立しました。

あのスターリンもグルジアだと言われていたりします。

人口は400万人ほどで、面積は日本の5分の1くらいの小さい国なんですよ。

99%の日本人が訪れない、と言われる国のなかの一つに加えられるほど、あまり知られていない国のようです。

それなら知名度が低いのも理解できますよね。

ジョージアは、東部のカヘティ、西部のイメレティという主に2つの地方で造られています。

カヘティ

ジョージアの中でも最も主要なワイン産地であり、冷涼な気候が特徴的です。

今も多くのワイナリーが、クヴェヴリの伝統的な製法でワイン造りに励んでいます。

イメレティ

カヘティと比べると多様な気候を持っています。

クヴェヴリの伝統方式と、ヨーロッパ式の2種類の製法でワインが造られています。

ジョージアは山岳地帯が国土の80%を占めています。

その中に、10の栽培地域があり18のアペラシオンが登録されています。

アペラシオンとは、フランスにおける法律に基づいたワインの原産地を示す呼称のこと。

ちなみに、世界のワインの名産地では、産地名を表記するために厳しい法律が定められています。

その規定を満たしたワインだけが産地名(アペラシオン)を名乗る事ができるそうです。

そんな場所が18もあるのは、ワインを造るのにもブドウを造るのにも、とても適した国なんでしょうね。

なぜ、ジョージアがワイン発祥の地だとわかったのか?

先程、発祥の地はジョージアと言いましたが厳密にいうと、詳細は明らかになっていないんです。

ジョージアで発掘された約8000年前の陶器の壺を科学分析しました。

その結果、世界最古のワイン醸造の痕跡が見つかることになります。

そして、ジョージアが世界最古のワイン生産地と言われるようになったのです。

8000年前の日本といえば縄文時代にあたります。

その頃、日本でも有名な縄文土器のお陰で食べ物の貯蔵もできるようになっていました。

日本では縄文時代から酒が飲まれていたと言う説もあり、日本がブドウの栽培に適していたら、ワインの発祥の地は日本だったなんてこともあったかもしれませんね。

ジョージアワインの特徴

ジョージアのワインはクヴェヴリ製法という独自の製法で造られています。

クヴェヴリとは丸い大きな素焼きの壷のことです。

壺の内側は蜜ろうでコーティングされていて、土の匂いや味が付かないような工夫がされています。

蜜ろうとは、ミツバチが六角形巣を作る材料で働きバチのお腹でできるろうのことです。

まず、収穫してつぶしたブドウをそのクヴェヴリに入れて発酵させます。

その壷を、マラニという石造りの蔵の地中に埋め込むんですね。

そして一定の温度でブドウを再発酵させ熟成させていくんです。

使われるブドウは、農薬や化学合成肥料を極力使わない健全な土壌で栽培されたものなんですよ。

また、ブドウが野生酵母に頼って自ら発酵するように添加物を加えません。

醸造においても人の手をできるだけ加えないようにして生酵母のみで発酵させます。

その為、大量生産ができないそうです。

貴重なブドウを腐らせないように、最初は壺に詰めて保存を目的としていたものが、独自の製法につながったのでしょうか。

ちなみにクヴェヴリ製法は、伝統製法として2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されています。

主な品種は4

ナショナル・ワイン・エージェンシーによると、ジョージアには525種の土着品種があると言われてます。

また、世界中の全ての品種に関連性があるということも判明しているそうです。

ワインで有名なフランスもジョージアの品種が使われています。

その525種の土着品種のうち、商業用に栽培されているのは4045種類ほどです。

その中でも有名な4つを紹介します。

・サペラヴィ

主要産地はカヘティですが、ジョージア全体で広く栽培されている赤ワインの品種です。

熟成能力が強く、辛口や甘口の赤ワイン、ロゼからセミスイートまで様々な味わいを造り出します。

・ルカツィテリ

湿度が高く、暖かい気候には適さない白ワインの品種です。

主にカヘティで生産されていて、香りが控えめになります。

・ムツヴァネカフリ

ミネラル感があり、白桃や白い花のような香りが特長的な白ワインの品種です。

クヴェヴリの醸造により、アプリコットやドライフルーツの風味が合わさります。

・ツォリコウリ

イメレティで広く栽培されている白ワインの品種です。

メロンなどの黄色系果実、シトラスの香りを持っています。

クレオパトラの涙

ジョージアで造られているワインは、どんな種類があるのか気になりますよね?

赤ワインや白ワインが造られているのはもちろんですが、なかでも「オレンジワイン」が有名です。

通常の白ワインとは造り方が違い、白ブドウを赤ワインのように果皮や種と共に発酵させて造るそうです。

ジョージアでは 「アンバーワイン」と呼ばれています。

黒ブドウを使って白ワインのように造るロゼワインと対極の存在と言えるそうです。

オレンジワインは、赤・白・ロゼに続く第4のカテゴリーとして認知され始めました。

ちなみに世界3大美女のひとりと言われるクレオパトラはご存知ですよね。

当時、政権を維持する強い不安や孤独をまぎらわすために頭を抱えていたそうです。

そんな彼女は、夜な夜な涙を流しながら飲んでいたと言う逸話があります。

その為、ジョージアのワインは「クレオパトラの涙」呼ばれるようになったそうです。

ジョージアワインは高い?

ジョージアで造られたワインのお値段、少し気になりませんか?

実はジョージアワインは比較的リーズナブルなものが多いんですよ。

まず、デイリーワインとして楽しめる1000円台のものがあります。

クヴェヴリの伝統的な製法で造られた本格的なものでも40006000円台で購入できるんですよ。

味わいは穏やかな酸味と果実の凝縮感、やや甘味を感じ、やや辛口~やや甘口という印象です。

少しドライフルーツのような感じもあり、エキゾチックな赤ワイン。

残糖感があるので、ちょっと濃厚なデミグラスソースのシチューやボルシチなどのお料理に合わせてみたいです。

キンズマラウリ サペラヴィクヴェヴリ 陶器ボトル ワイン発祥の地、ジョージアの希少な陶器ボトル 赤ワイン 750ml ミディアムボディ やや辛口

本格的なオレンジワインでも3000円台と飲み比べもしやすいお値段のものが多いです。

ナツメグやクローヴ、ドライフラワー、トーストしたパンやイーストの複雑で魅惑的な香り。

余韻には杏子のような甘酸っぱさが残り、ブドウそのものの素直な美味しさが喉奥に伝わるような心地よい後味が好印象。

非常に綺麗に造られたナチュラルワインです。

テリアニ・ヴァレー ルカツィテリ クヴェヴリ 750ml【オレンジワイン/辛口/ジョージア】

ちなみに、現地で味わえないか調べてみました。

なんと、カヘティ地方に見学できるワイナリーがあったんですよ!

その名も「キンズマラウリ・ワインハウス」です。

最後には試飲もできるみたいですよ。

一度は、現地で本場のワインに料理を味わってみるのもいいかもしれませんね。

ワインに合うジョージア料理

ジョージアのワインは、合わせる料理の幅が広いのも大きな魅力になります。

その上、ジョージア料理は多様で独特な香辛料を使いワインを美味しく飲むために作られているそうです。

その為、ワインも料理も共に、どんな物にでもとても相性がいいんですよ。

これに目を付けた世界のトップソムリエたちがレストランで提供しています。

そんなジョージア料理の中から、ハチャプリ、シュクメルリ、ヒンカリの3つを紹介します。

ハチャプリ

パンの中にチーズが入っている料理です。

地域によっていろいろな種類があります。

上記の写真のようなハチャプリは、西南部の地域でしか食べられないそうです。

すごいインパクトがありますよね。

中の卵とチーズを混ぜてパンをちぎって付けて食べるのがオススメだそうです。

シュクメルリ

鶏肉ミルクのソースで煮込んだ料理です。

牛乳とバターの味が強く、ニンニクがとても効いているそうです。

スープ自体はサラサラしていて、中にゴロゴロと入っている鶏肉は香ばしく揚げてあるらしいんですよ。

パンとの相性が良く一緒に食べるのがオススメだそうです。

ヒンカリ

いわゆる水餃子みたいですよ。

生地の中には肉と野菜が入っており、食べると旨味を詰め込んだ極上の肉汁が溢れ出すそうです。

ヒンカリの見た目はまるで小籠包にそっくりなんですよ。

皮のてっぺんがつまめるようになっていて、かぶりついて中の肉汁をこぼさないように食べるんです。

摘んだ所を残すのがマナーになるそうですよ。

どの料理もとても美味しそうで、食べてみたくなりますよね。

残念ですが、日本にはジョージア料理専門店がありません。

ですが、ロシア料理専門店ならジョージア料理が食べられるお店も中にはあるらしいです。

お近くにロシア料理の専門店がありましたら、調べてみるのも悪くないですよね。

 

まとめ

ワインはおよそ約8000年以上前から造られていました。

今わかっている限りでは、ジョージアという日本より小さな国が始まりです。

そんな小さな国からやがて世界に広がっていき、誰も知らない人がいないくらい有名な飲み物になります。

歴史を知ることで、いろんなドラマが想像できますよね。

今、私たちが美味しいワインを飲めるのも、過去の人たちの汗と涙と努力の結晶なのではないでしょうか?

日頃、何気なく飲んでいるワインですが、こうして歴史や知識を深める事で、一段と味に深みが出る気がしませんか?

今日知ったワインの発祥やルーツを思い浮かべてみてください。

そして、いろんな人達の情熱や想いを想像しながら、今夜、極上の1杯を堪能してもらえるお役に立てたら嬉しいです。

 

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