ワインを定期的に届けてくれるサブスクサービスは、店によって全然特徴が違います。
選び方や注意点について記事書いてます
→「お店によって特徴が全然違う!?定期的にワインが届くサブスクを紹介」

ワインのコルク栓が固くて、どうしても抜けない時ってありますね。
コルクを押し込んで栓を開ける方法もありますが、やはりコルクはきれいに抜いてワインを飲みたい方もいると思います。
そこで今回は、固くて抜けないワインのコルクを、ワインオープナーで開けるためのコツと手段を紹介していきたいと思います。
あなたがあけようとしているコルクはどっち?
まずは、今抜けないコルクの材質を確かめて頂けますでしょうか?
恐らく天然の木か、プラスチックコルクのどちらかだと思います。
もし、どちらか分からないという方は、以下のコルクの一覧画像を参考にしてみて下さい。
以下の一覧で「プラスチックコルク」以外のコルクは、全て天然の木です。
プラスチックコルクは、天然コルクと比べて見た目がつるつるしているので、抜く前でもコルク上面を見れば分かると思います。
ちなみに、プラスチックコルクの方は、主にテーブルワインに使われる傾向にあります。

天然コルクなら湿らせることで抜きやすくなることも
天然コルクの場合に固くて抜けない、そんな時にまず試して頂きたいのは、何度かワインの瓶を静かに逆さまにしたり横にしたりすることです。
ワインオープナーは、そのまま抜かずに差したままで大丈夫です。
何度か瓶を横にしたり逆さまにしたりした後で、もう一度オープナーで開けることに挑戦して頂くからです。
これでビクともしなかったコルクがスッと抜けることがあります。
これはなぜかというと、天然コルクの場合、コルクが固い原因の多くは木が乾燥しているからで、ワインで湿らせることで抜きやすくなるからです。
ワインを長時間立てて保存したり、乾燥した場所に置いたりすることで、天然コルクが乾燥してしまうことがあります。
そこで、ワインの瓶を静かに逆さまにしたり横にしたりすることで、コルクがワインで湿って抜きやすくなることがあります。
もし時間が許すなら、瓶を1〜2日の間横に寝かせてから、再挑戦してみて下さい。
天然コルクがよりワインで湿ってしっとりとしてくるので、コルクが抜ける確率が高くなります。
ただ、もしコルクがプラスチックの場合は、ワインでコルクを湿らせることはできませんので、次に紹介する方法を試して頂くことになります。
ワインオープナーで固いコルクを抜く4つのコツ
天然コルクを湿らせても固くて抜けない場合、またコルクがプラスチックのため湿らせることができない場合は、
まずは今お手持ちのワインオープナーで、コルクを抜くことをもう一度試してみてください。
全てのワインオープナーに言えることですが、
ワインオープナーでコルクを抜くのに必要なのは腕力ではなく、コルクが抜ける方向にいかに効率よく力を加えるかです。
効率よく力を加えてコルクを抜くコツが4つあるので、試して頂ければと思います。
以下で順番に紹介いたします。
スクリューはコルクの中心から真っ直ぐ奥まで差しこむ
最初にスクリューを回し入れる時は、コルクの中心から真っ直ぐ奥まで差しこむようにしましょう。
スクリューが斜めに入っていると、引き抜くときに力が余計にいるだけでなく、無理な力が加わってワインオープナーが壊れてしまうからです。
またスクリューをコルクの奥までしっかり差しこまないと、コルクが天然コルクの場合は抜いている途中で折れることがあります。
スクリューはしっかり奥まで差し込んで、コルクをしっかりホールドさせてから抜きましょう。
コルクを引き抜く前の準備段階としては、このスクリューをコルクの中心から真っ直ぐ差し込むことが重要になってきます。
コルクに対して常に真上に力が入るよう意識する
スクリューをコルクの中心から真っ直ぐ差しこめたら、コルクを引き抜きます。
コルクを引き抜くときに一番重要なのは、常にコルクに対して真上に力が入るように意識することです。
コルクを力任せに抜こうとして、無意識に斜めや横に力が入っている方が実は結構います。
引き抜くときに斜めに力が入ると、コルクが途中で折れたり、ワインオープナーが壊れてしまうかもしれません。
また一点に力がかかり過ぎると、瓶にヒビが入ったり口の部分が欠けることもあります。
最初にスクリューを真っ直ぐ差しこめていれば、スクリューを真上に引き上げるように力を加えれば、コルクも真上に抜けます。
引き抜くときはスクリューを真上に上げるよう意識して、力の入れ加減をコントロールしましょう。
スクリューの支点をずらしながら力を加えていく
もし真っ直ぐ力を加えてもどうしても固くて抜けないようなら、
スクリューを少し回して、支点(=ワインオープナーと瓶が接している部分)をずらしてから再チャレンジしてみましょう。
先ほどお話しした通り、一点に力がかかり過ぎると瓶にヒビが入ったり口の部分が欠けてしまうから、という意味もありますが、
支点をずらして、力が入る部分を微妙に変えながら力を加えていくと、コルクが抜ける時があるからです。
ダメならスクリューを差し直して再チャレンジ
それでもダメなら、一度スクリューを回し抜いて、別の位置から差しこんで挑戦してみましょう。
スクリューを差しこむコルクの位置が中心から少しズレてしまいますが、
スクリューを差していない位置から再度真っ直ぐ差しこんで、コルクを真上に引き上げる意識を忘れずに再チャレンジしてみます。
先ほどと同じで、違う部分からコルクに力が加わると、抜きやすくなることがあります。
このように、力が加わる位置や角度を微妙に変えながら徐々に力を加えていけば、固いコルクでも大抵のワインは開けることができます。
それでも抜けない時はオープナーを変えてみる
それでもコルクが固くてびくともしない時があると思います。
今お使いのワインオープナーでどうしても栓が開かないようなら、
ワインオープナーを変えて改めてチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
ワインオープナーには色々な種類があり、力をそれほど入れなくてもコルクが抜けるタイプもあります。
今のあなたにオススメしたいワインオープナーを以下に紹介します。
上から順番に力がいらないタイプです。
メリット | デメリット | |
電動式 | 一番簡単、力が要らない | 電池の確認が必要、収納スペース |
レバー式 | 動作が楽、力があまり要らない | 最初使い方が難しい、収納スペース |
スクリュープル式 | 軽くて使いやすい | 少し力が必要 |
ウイング式 | 負荷が分散できる | 脆いコルクは不向き、少し力が必要 |
それぞれ、どのようなタイプのワインオープナーなのかを詳しくみていきましょう。
電動式
電動式は、瓶にスクリューをはめ込むようにセットし、ボタンを押すだけで栓が開けられます。
スクリューを真っ直ぐ差しこむことさえできれば、コルクを抜く時にほとんど力が要らず簡単に開けられます。
不便な点は、電池で動作するため、充電忘れや電池切れがないかを事前に確認する必要があることと、
他のタイプと比べると、太さや重さ、高さがあるものが多いので、収納スペースが必要になることです。
レバー式
レバー式は、レバーを操作してスクリューを上下させてコルクを抜くタイプです。
動作が楽で力があまり要らない為、電動式に次ぐ使いやすさです。
ただレバー式は特殊な形のものが多く、こちらも収納スペースを取るのがデメリットです。
また操作も特殊なので、慣れるまでは説明書を読みながら開けることになると思います。
スクリュープル式
スクリュープル式は、スクリューをコルクの中央に刺さるようにセットすれば、
あとはつまみをねじるだけでスクリューがコルクに入っていき、コルクを抜くことができます。
「誰にでも開けられるワインオープナー」というオープナーのコンセプト通り、軽くて取り扱いやすいのが魅力です。
自分で力を入れてつまみをねじるので、ボトルを押さえたりコルクをねじったりする力が必要になります。
ウイング式
ウイング式は、コルクにスクリューを刺しこんでから、両脇のレバーを下げることでコルクを抜くことができます。
レバーを下げる時に両手を使うので、負荷が分散され、少ない力でコルクを開けられます。
コルクが固いときは、レバーを下げる時に少し力がいるかもしれません。
またコルクを引き抜くときに作用点(=スクリューとコルクが接している部分)の力加減ができないため、
コルクが脆いと、抜くときにボロボロになって抜きにくくなることもあり、ヴィンテージワインを開ける時は不向きなタイプです。
コルクが固い時に使わない方がいいワインオープナー
ワインオープナーには他にも色々ありますが、コルクが固い時には使わない方がいいタイプもあります。
念の為に紹介しておきますね。
気圧式
気圧式は、コルクに針を刺し、ポンプのように上下に動かすことで瓶の中にガスや空気を送り込み、その圧力でコルクを抜くタイプです。
変わった形の瓶であったり、瓶に傷がある場合は、瓶の強度が落ちていますので、空気を入れた時の圧力で瓶が割れる恐れがあります。
コルクが固い時は、使わないことをオススメします。
挟み式
挟み式は、2枚の刃をコルクと瓶口の間に押し込み、引き抜くタイプです。
ヴィンテージワインなど脆いコルクを引き抜くときに活躍するタイプですが、コルクが固い場合は2枚の刃を押し込むのが大変で、
力任せに押し込むと瓶の口の部分が欠けることがあります。
このタイプも、コルクが固い時は使用を控えた方がよさそうですね。
ここまで様々なタイプのワインオープナーを紹介してきましたが、ワインオープナーの種類については、以前に詳しく紹介した記事があります。
それぞれのオープナーを画像付きで説明していますので、よろしければ参考にしてみてください。
コルクを抜くのは力がいる!?力がいらない順にワインオープナーの種類を紹介
もし天然コルクが折れてしまったら?
コルクが乾燥して脆くなっている場合、どんなに力加減に気を付けたとしても、天然コルクの場合は途中で折れてしまうこともあります。
コルクが途中で折れてしまって瓶の中に残ってしまうと、「やっちゃった!」という気持ちもあるので、パニックになりますよね。
ただコルクが抜ける途中でコルクを折ってしまう方は、私も含めてかなりたくさんいるので、心配しなくても大丈夫です。
そんな方たちの試行錯誤で、コルクが折れてもワインが飲める方法がありますので、以下に紹介いたします。
ソムリエナイフのスクリューを斜めに差し込んで抜く
これから紹介する方法は、ソムリエナイフが無いとできない方法になります。
また、ある程度ソムリエナイフの扱いに慣れていないと難しい作業にはなります。
もし、まだコルクが瓶に半分くらい残っている場合は、
ソムリエナイフのスクリューをコルクにあえて斜めに差し込み、コルクを瓶口に添わせるようにして引き上げてみましょう。
このスクリューをコルクに斜めに差し込む、また力の入れ加減を変えながら徐々にコルクを引き抜く作業は、他のオープナーではできず、
テコの原理でコルクを引き抜くソムリエナイフでのみ行うことができます。
スクリューをコルクに斜めに差し込む理由は、コルクが割れて短くなっている為、
通常通り真っ直ぐに差して抜こうとすると、スクリューがコルクをホールドできないからです。
折れたコルクを抜くのは、ソムリエの方でもかなり神経を使う作業ですが、
もしあなたがこの折れたコルクを抜ければ、間違いなく今日のヒーローになれますよ。
挟み式ワインオープナーを使って抜く
先ほど、固いコルクを抜く場合に使わない方がいいとお伝えした挟み式ワインオープナーですが、
途中でコルクが折れてしまったときは、このワインオープナーの出番です。
なぜなら、コルクが割れて短くなってしまった結果、オープナーの2枚刃をコルクと瓶口の間に押し込みやすくなっているからです。
2枚の刃でコルクを挟みこんでそっと引き抜けば、きれいに抜くことができます。
ソムリエナイフで開けるよりは簡単で、コルクもきれいに引き抜けますが、挟み式ワインオープナーがないとこの方法で抜けないのは難点ですね。
最後の手段は、コルクを瓶内に押し込む
コルクが少しだけ瓶に残ってしまった、道具や技術がなく難しいということでしたら、こればかりはしょうがないです。
最終手段は、瓶の中に押し込むしかないです。
瓶の中にコルクが少しでも入ったら「風味や味わいに影響が!」という方もいるでしょうが、折れて抜けなくなったものは仕方がありません。
ワインの中にコルクを落とした後は、コーヒーフィルターや茶こしを利用してろ過し、デキャンタなどの容器に移してお召し上がりください。
意外に美味しくいただけますよ。
ちなみにコルクを押し込む方法は、以前の記事で詳しく紹介させて頂いています。
「⑥引いてダメなら押してみる!コルクを押し込む方法」の段落で紹介しており、目次からクリックすると、その段落を読むことができます。
記事の中で挟み式ワインオープナーについても、紹介させて頂いています。
ワインオープナーがない!身近な「あんなもの」で開けられる6つの方法
また、固いコルクにうんざりするようでしたら、最近はスクリューキャップのワインも多く出回っていますので、試してみてはいかがでしょうか?
スクリューキャップは、ニューワールドのワインでは主流になっています。
以下の記事でスクリューキャップとニューワールドのワインについて紹介していますので、参考にしてみてください。
安物に感じる?高級ワインにも広がるスクリューキャップのメリット
ニューワールドのワインって何?嬉しい特徴と魅力やおすすめを紹介
まとめ
今回は、固くて抜けないワインのコルクをオープナーで開けるコツと手段について紹介してきました。
固くて抜けない天然コルクは、まず乾燥したコルクをしっとり湿らせるために、ワインを静かに横や逆さに傾けてみてください。
もし効果がない場合は、お手持ちのワインオープナーでコルクを抜くことをもう一度試してみて下さい。
オープナーでコルクを抜くときのコツが4つあります。
スクリューはコルクの中心から真っ直ぐ奥まで差しこむ、
コルクに対して常に真上に力が入るよう意識する、
スクリューの支点をずらしながら力を加えていく、
ダメならスクリューを差し直して再チャレンジ。
それでもコルクが抜けないようでしたら、ワインオープナーを変えてはいかがでしょうか。
固いコルクを抜くなら、電動式・レバー式・スクリュープル式・ウイング式のワインオープナーをオススメします。
もし途中で天然コルクが折れてしまったら、パニックにならずに以下の方法を試してみてください。
ソムリエナイフのスクリューを斜めに差し込んで抜く、
挟み式ワインオープナーを使って抜く、
最終手段として、コルクを瓶内に押し込む。
最近は機械化が進んでいるとはいえ、ワインは基本的に自然にあるものを組み合わせてできる昔ながらのお酒なので、
ときには今回のように、私たちからすると不便な点が出てくることだってあります。
そういった不便やハプニングも含めて、ワインって面白いお酒だなと思って頂ける方が増えればいいなと思います。
ワインを定期的に届けてくれるサブスクサービスは、店によって全然特徴が違います。
選び方や注意点について記事書いてます
→「お店によって特徴が全然違う!?定期的にワインが届くサブスクを紹介」