ワインを定期的に届けてくれるサブスクサービスは、店によって全然特徴が違います。
選び方や注意点について記事書いてます
→「お店によって特徴が全然違う!?定期的にワインが届くサブスクを紹介」

安くて美味しい、しかも量を気にせずガブガブ飲めるワインが、あったらいいと思いませんか?
そんなあなたにとって夢のようなワインが、3リットルの箱ワインです。
「ガラス瓶じゃなくて、箱に入っているワインなんて美味しいの?」という考え、実は私も持っていたのですが、
最近は箱ワインの品質が上がって、美味しいものがたくさんあることを知りました。
そこで今回は安くて量が多いだけではない、美味しくて魅力がいっぱいの箱ワインについて紹介していきたいと思います。
箱ワインとは?

酒屋さんに行かれる方は、見たことがあるかもしれませんが、
ワインはガラスの瓶に入ったものだけでなく、紙の箱に入ったものも販売されています。
この箱に入ったワインは、通称「箱ワイン」と呼ばれています。
(「ボックスワイン」、「バッグ・イン・ボックスのワイン」、「Bag In Box」を略した「B.I.B.ワイン」と呼ばれることもあります。)
飲んで美味しい高級ワインといえば、昔から輸送・保管に安全な容器に入れられるもので、基本はガラス瓶に入れるもの、
箱ワインは安価だけど美味しくない、料理用として大量に使うものというイメージがありました。
高級ワインは瓶に入っているというイメージは間違いではないのですが、
箱ワインも、最近は技術の進歩によって安価で品質のいいワインが造れるようになったため、飲んでも美味しいものが増えています。
だから最近の箱ワインは、「美味しいワインを気軽にたくさん飲みたい」という、あなたの願いをかなえるのに、実はうってつけなのです。
箱ワインの魅力とは?
では、ここから箱ワインの魅力を探っていきましょう。
大きく分けると3つあり、「コストパフォーマンスが高い」「開栓後も日持ちする」「環境に優しい」ことです。
コストパフォーマンスが高い
箱ワインの魅力は、まずは何と言ってもそのコストパフォーマンスの高さです。
ガラス瓶に入ったワインの容量は、ほとんどが750mlですが、箱ワインの容量は2リットルや3リットル入っているものが主流で、
ガラス瓶に比べると、4~6倍の量が入っています。
そして箱ワインの販売価格は、だいたい2000円~4000円のものが多いです。
つまり、ほとんどの箱ワインは、750mlの1本分に換算すると1000円以下で買えてしまう計算になります。
この価格なら、デイリーワインにしたり、パーティーなどでたくさんワインが必要なときでも、お財布に優しくてありがたいですね。
箱ワインは、なぜこんなに安い?
でも、なぜ箱ワインはこんなに安いのでしょうか?
「品質は大丈夫かな?」と不安になってしまいますね。
でも箱ワインが安い理由は、ワインの品質が低いからというわけではありません。
ガラス瓶に比べると、製造や輸送などの過程でコストを抑えることができるというのが、価格が安い大きな理由のようです。
箱ワインの容器は、薄めの段ボールとビニールの袋とプラスチックの栓だけで、作られています。
つまりガラス瓶に比べると、割れる心配がない上に軽いので、
輸送する際の梱包材や燃料代といった、輸送にかかるコストが抑えられることになります。
また容器そのものも、ガラス瓶に比べると安価で調達でき、スペースもあまり取らずに保管できます。
このように箱ワインは、包装・製造・輸送などのコストが安く済むため、それが販売価格にも反映されているようですね。
開栓後も日持ちして、しばらくの間美味しく飲める
箱ワインは、栓を開けた後でもしばらくの間、美味しく飲むことができます。
ガラス瓶に入ったワインの場合、一度開栓すると、美味しく飲めるのは3日から長くても1週間が限度です。
一方の箱ワインの場合は、開栓してから赤ワインなら1ヵ月、白ワインなら3週間ほど品質が保つことができます。
なぜ、こんなにも長く品質が保たれるかというと、箱ワインは開栓してからも酸化しにくいからです。
箱ワインのワインは、箱の中にある真空状態の袋に入っています。
そのため、ワインを栓から注いだ分だけ、その袋が萎んでいく仕組みになっていて、開栓後もほとんど空気が入りません。
そのため、ワインの品質劣化の原因となる酸化が遅くなるため、
瓶のワインと比べて、美味しく飲める期間が長くなるわけです。
もし開栓してからも、よりフレッシュな美味しい状態で箱ワインを楽しみたい方は、箱ワインを冷蔵庫で保管することをオススメします。
ワインは、温度変化のある室内環境で保管するよりも、低温で温度変化が少ない冷蔵庫で保管する方が品質が安定します。
箱ワインの場合、開栓した後でも、立てて置くことも寝かせて置くことも可能なので、
冷蔵庫の空いたスペースを活用して、自由に置くことができるのも実用的ですね。
ちなみに、もし冷蔵庫で保管しているのを忘れてしまい、長い時間入れっぱなしにしてしまった箱ワインが飲めるかどうか不安になった時は、
以下の記事を参考にしてみてください。
開封後のワインは一年冷蔵庫で保管後も飲める?賞味期限があるかと活用法
環境に優しい
箱ワインは、飲み終わった後の処理も簡単で、何より環境に優しいです。
箱ワインを飲み終わった後に出る容器のゴミは、薄めの段ボールとビニールの袋とプラスチックの栓だけです。
あなたがお住まいの自治体の分別ルールに則り、処分しましょう。
箱や袋は折り畳んで処分すれば、嵩張ることもありませんね。
このように箱ワインは、空容器もペットボトルや瓶などと比べて省資源で、廃棄するためのCO2排出も少なくて済むので、
環境に優しいと言われています。
実は箱ワインのこの包装は、ワインに限らず、油や清涼飲料など世界中で使われている業務用の液体に使われていて、
特に最近では広がりを見せています。
箱ワインを楽しむ時の注意点
そんな魅力がいっぱいの箱ワインですが、やはり瓶のワインとは違うので、少しだけ気をつけたい点もあります。
箱ワインに入っているワインは、ワイン生産国では名もないテーブルワインとして流通しているものと同等の品質で、
基本的には、大量に生産されて、若いうちにフレッシュさを楽しむタイプです。
そのため、箱ワインを楽しむ時は、以下の点に注意した方がよさそうです。
◯複雑な香りや重厚感のある味わいは期待できない
◯丁寧に熟成させたとしても、今より美味しくなる可能性は低い
◯ワインの味やブドウ品種のバリエーションが多くない
なので、色々な国・味わいがあり、満足度の高いワインを堪能したいという方には、箱ワインはあまり向かないと言えます。
逆を言えば箱ワインは、細かい銘柄や味の違いには拘らないから、とにかく安くて美味しいワインが飲みたい方や、
そういうシーンに特化したワインと言えそうです。
先ほど紹介したように、コストパフォーマンスが高い、開栓しても日持ちする、さらに容器の処分が容易なので、
お店でも、とりあえず安価なワインを準備しておきたい飲食店ばかりでなく、
ホテルやレストランでも、ワインの飲み放題やワインカクテルを大量に作る時など、箱ワインは活躍する機会が多いようです。
箱ワインは家飲み以外でも活躍する?!
ガラス瓶に入ったワインとはまた違った、様々な魅力がある箱ワインですが、お家で毎日気軽に飲みたいとき以外でも活躍します。
それはワインがたくさん必要になるとき、つまり「大人数でワインを飲むとき」です。
箱ワインは、例えば友達との集まり、ホームパーティーや野外でバーベキューをするときにも、大変重宝します。
箱ワインは、安いだけではなく、保管や持ち運びが楽な容器の形状です。
ガラス瓶の場合、持ち運びの際に瓶が割れないよう、タオルや緩衝材で包むなどの対策が必要ですが、
箱ワインならそのまま持ち運びができ、車に積むときもそのままで大丈夫です。
またワインを冷やす際の裏技として、箱ワインの箱の中に保冷剤を入れて冷やすという手もあるので、
持ち運びに嵩張るワインクーラーやクーラーボックスがいらないのも、いいですね。
また、箱ワインはコックをつまむだけでワインが注げるので、ワインオープナーも要りません。
アウトドアでワインをいざ飲もうとしたときに「ワインオープナー忘れた!」と慌てること、結構あるんですよね。
そういえば、そんなハプニングの時のために、瓶ワインのコルクを開ける方法も以前紹介しているので、ご参考までに。
ワインオープナーがない!身近な「あんなもの」で開けられる6つの方法
そして箱ワインは、飲み切ってしまえば空の容器は折りたたんで持ち帰りできますし、
万が一飲み残してしまっても栓が箱に収納できるので、箱を横にしても漏れる心配がなく、持ち運ぶときも楽です。
持ち帰った残りのワインは、後日そのまま飲んでもいいですし、
味を変えてサングリアにしたり、ワインカクテルにして楽しむのもオススメですね。
ちなみに、サングリアや色々なワインカクテルの作り方は、以前の記事で詳しく紹介しています。
ワインが苦手でもサングリアなら飲めるかも!?サングリアの魅力
安ワインを使うのが通!?赤ワインとコーラのカクテル『カリモーチョ』
スッキリ飲めるワインとジンジャーエールのカクテル!キティとオペレーター
箱ワインはどうやってワインを注ぐ?
箱ワインは、見た目はただの紙箱です。
箱ワインを買ったことがない方は、どこからどうやってワインを注げばいいか分からないかもしれません。
ワインを注ぐコック栓は、箱の側面から取り出すことができます。
以下に、箱ワインの開け方とワインの注ぎ方を、画像で説明しますね。

ちなみにどの箱ワインも、同じような栓になっていて、ほぼ同じ手順でワインを注ぐことができますよ。
オススメの赤白箱ワイン6選
それでは、最後に私がオススメしたい箱ワインを、赤白で各3種、計6種類紹介したいと思います。
箱ワインのメリットは、なんといってもその気軽さなので、色々試してみてはいかがでしょうか。
フランジア カリフォルニア・ホワイト 3L(白)

フランジアは、世界的に人気のワインブランドの一つで、箱ワインでもその名をよく知られています。
あなたの近くのお店でも、目にすることができるかもしれません。
柑橘や洋梨のようなフレッシュなフルーツを想わせる香り、フルーツの風味とほのかな甘さも感じられる上品な味わいです。
カルロ ロッシ ホワイト 3L(白)

ブドウ品種に、フレンチ・コロンバール、ミュスカ、シャルドネというブドウを使用しています。
すっきりした味わいで、フルーツの甘みと酸味がバランスよく感じられます。
やや辛口な白ワインが好みの方にオススメです。
グラスいっぱいに氷を入れてロックで飲んだり、炭酸ドリンクやフルーツジュースと合わせて飲んだり、
ストレート以外にもさまざまな楽しみ方ができるワインです。
サルー!シャルドネ 3L(白)

スペイン産の箱ワインで、ブドウ品種はシャルドネです。
ほのかな酸味が特徴的な白ワインで、魚料理はもちろん和風に味付けしたパスタとも相性ぴったり。
熟れた果実やシトラスの香りもしっかり感じられます。
シャルドネならではの、爽やかな風味に仕上がっています。風味はミディアムボディの辛口な味わいです。
果実の風味をしっかり味わいたい方におすすめのボックスワインです。
サンタ・レジーナ カベルネ・ソーヴィニヨン 3L(赤)

チリ産のブドウ、カベルネ・ソーヴィニヨンから造られたワインのボックスタイプです。
箱ワインでもフルボディの味わいで、濃厚で重みのある風味が好みの方にオススメです。
ステーキやハンバーグなど、肉料理と合わせても、美味しく頂けますね。
カルロ・ロッシ レッド 3L(赤)

40年以上の歴史を持つワインブランドが手掛ける、箱ワインです。
口当たりのいいワインで、フレッシュでフルーツの風味が豊かな味わいは、さまざまな料理との相性がいいです。
ブドウ品種はプティ・ヴェルド、ムールヴェードル、ルビー・カベルネとシラーに加えて
高級ブドウ品種のピノ・ノワールもブレンドしています。
ライトボディなので、クセが少なくさっぱりした飲みやすいワインが好みの方にオススメです。
マス・ド・ジャニーニ ルージュ 3L(赤)

4世代続くフランスの生産者が、美味しい有機栽培ワインを低価格で作りたいという想いをもとに造ったワインです。
有機栽培のブドウを使ったワインは、デリケートで保存・管理が難しいので、そのほとんどはガラス瓶に詰められますが、
最近では、有機栽培のワインでも箱に詰めたタイプがあります。
ブドウ品種は、カリニャンというブドウを100%使用しています。
スミレやハーブなどの清涼感のある香りで、口当たりの良い飲みやすい味わいです。
手軽にオーガニックワインを飲みたい方にオススメです。
まとめ
今回は、3リットル入った箱ワインについて、見てきました。
これまで箱ワインは、安くて量が多いだけのワインとされてきましたが、
最近は品質が上がって、そのまま飲んでも美味しいものが増えています。
箱ワインの魅力は、コストパフォーマンスの高さ、開栓後も日持ちする、環境に優しいことです。
家飲みだけではなく、アウトドア飲みでも大活躍できそうです。
こうしてみると箱ワインも魅力がいっぱいで、ガラス瓶に入ったワインとはまた違う楽しみ方ができそうですね。
そんな箱ワイン、まずは気軽に試してみてはいかがですか?
ワインを定期的に届けてくれるサブスクサービスは、店によって全然特徴が違います。
選び方や注意点について記事書いてます
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